ピアノと京都のブログ

大人のピアノ練習や京都のことなど..

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ドビュッシー アラベスク1番のピアノ練習。素敵な演奏に

ドビュッシー アラベスク1番

時々ピアノで弾いています。

 

ドビュッシー アラベスク1番のピアノ楽譜

 


ドビュッシー アラベスク1番は美しい曲で好きです。

とても有名な曲

 

 

一時期、この曲をよく練習していましたが、今はたまにちょっと弾いたり 気になる部分を練習する程度。

 

現在はピアノ練習で弾く曲をその日の気分や体調で決めていて、最近はドビュッシー アラベスク1番を弾く頻度がちょっと少なくなっていますが…

 

 

 

 

 


昨日は午前中、やわらかな優しい日差しの良いお天気で、窓から差す光がキラキラとしていて 爽やかだったので


今日はドビュッシー アラベスク1番を弾くのにピッタリな感じだ と思い、ピアノ練習の最初に弾くことにしました。

 

 

そして、ドビュッシー アラベスク1番を最初に弾いてみると…


出だしがすごく良い感じに弾けた!


奇跡のような…


自分が想い描いている理想のドビュッシー アラベスクに 限りなく近い感じに弾けた♪


これだ!この感じ この音色だ!

 

 

指の体操も運動もストレッチもせず  いきなり曲を弾いたので 指の動きはちょっと鈍く頼りない感じだったのですが、でも 曲の雰囲気はすごくよく弾くことができて、嬉しかったです。

 

で、曲の最後までひと通り弾いて


次は気になるところを練習していこうと思い、再び最初から弾き始めると、


あれ…? 2回目はなんかちょっと違う

出だしのところが理想の感じに弾けない…


さっきはすごく良い雰囲気で弾けたのに…

 

 

ピアノの曲を弾くときはイメージが大事で、最初に弾いたときは、きっと、午前中のやわらかい爽やかな陽の光や、植物の葉が生き生きとしている様子など、キラキラ感を心にいっぱい感じながらドビュッシー アラベスク1番を弾いたから、それで素敵な感じに弾けたのかもしれないと思うのですが、


2回目は最初よりも感動が少し薄れて、1回目よりも表現したいイメージが弱くなり、

それで、なんか違う、これじゃない感じの音楽になってしまったのではないかなと思います。

 

 

ドビュッシー アラベスク1番の曲の出だし部分は、以前、こうでもない、ああでもない… と、自分の理想を追い求めて何度も練習していたことがありました。

 

いまは家の都合でしばらくのあいだ電子ピアノで弾いているため、そこまで追求した練習はしていません。

 

こうじゃない… 音色がちょっと違う… と、何度も何度も繰り返し弾いていて、ある日突然

これだ!こんな感じ!と、理想に近い感じで弾けることがあります。


それで理想に近い感じで弾けたと思ったら、またそのあと弾けなくなったりして…


でも、そうして長いあいだ理想を追い求めて何度も弾いているうちに、自分の理想のイメージに近い感じで弾けるときが多くなってきます。

 


ドビュッシー アラベスク1番を弾いていて、難しいというか、どんな風に弾いたらいいのか…と考えている部分は、

この下の写真のrit.とa tempoの部分

 

ドビュッシー アラベスク1番 rit.とa tempoの部分

 

 

このメロディーの流れでrit.(だんだん遅くする)というのがちょっと… 理解しにくくて…


ただ単にゆっくり弾くのはできるとしても、音楽的にだんだん遅くすることがなかなか難しい…

 


この部分にrit.がついているのは、やっぱりそうする意味があるからで、

その意味をまだ自分の中でよく理解できていない…


この部分で音楽的にだんだん遅くすることの意味が理解できていないから、無理矢理 機械的に遅くして弾いている感じで、それで なんとなくぎごちない感じの演奏になってしまってます。

 

 

でも、いまその部分の楽譜を改めてよく見て考えてみると、自分なりになんとなく解釈できたような…


このrit.の部分の右手のメロディーは、ちょっと憂いをおびているというか、

少し謎めいているような 幻想的な響きで、

そのちょっと夢見るような感じの魅惑的なメロディーを歌うように大切に弾くために、rit.になっている。

そんな風に解釈してみました。


2回目に出てくるrit.も同じ音形、響きですね。

 

 


あと、そのほかに弾きにくい箇所は、

Poco mossoのところからの左手の三連符、4の指で弾くCis(ド♯)の音が黒鍵なので音をはずしやすい…

 

ドビュッシー アラベスク1番 左手の三連符

 


素早く弾く部分で、4の指の指先が細くて黒鍵も細いから弾きにくい。


これは技術的なことなので、弾き方を工夫したり、何度も練習することでよく弾けるようになっていくはず。

 

 

そのほかには、

音形がほとんど同じだけれど 右手のメロディーが1音だけ違うという2つの部分

 

ドビュッシー アラベスク1番 間違えないように気を付ける…

 


ドビュッシー アラベスク1番のピアノ練習

 

 

1回目はファ♯で2回目はソ♯となっているため、これを間違えないように…


ボーッとして弾いていると間違えたり、あれ?どっちだったかな?と迷うことが…


この部分は左手のリズムも違っていますね。

 

 

普段の練習では、だいたいこんなところを気をつけながら弾いています。

 

 


ドビュッシー アラベスク1番というと、何年か前にピアニストの中村紘子さんが演奏されたのを聴きました。


その時 中村紘子さんは大きな病気をされた後で、闘病中だったと思います。


ドビュッシーのアラベスク1番を演奏会での選曲で選ばれたのは、体力がそんなになくてもわりと弾きやすい曲だからなのではと、なんとなく思ったのですが…


わたしはこれまで病気で体力的にピアノを弾くことが困難なことがよくありましたから、そんなことがよくわかり、


それで その時の中村紘子さんも、もしかしたら 体力的に無理なく弾きやすい曲にされたのではないかなと思ったのです。

 

 

その時に聴いた中村紘子さんのドビュッシー アラベスク1番は、テクニック的にもう本当に完璧で…

中村紘子さんほどの方なので、それは当然のことだとは思いますが、でも、音色も素晴らしく、音楽が洗練されていて すごいなと思って圧倒されました。

 

テクニック的にと書きましたが、ドビュッシー アラベスク1番は楽譜の音符通りに弾くのは小学生でも上手に弾けるくらいの そんなに難しくない曲ですが、誰もが知っているあの有名な曲をドビュッシーらしく魅力的な音楽で人前で演奏するというのはそう簡単ではありません。

 

その時の中村紘子さんの演奏は、音楽の流れや曲のまとめ方、細かい部分の歌い方など、余裕で弾かれている感じで、完璧な演奏だと思いました。

 

 

中村紘子さんの演奏は、子供の頃にコンサートで聴いたことがあるのですが、その頃はバリバリとパワフルに弾く感じの演奏で、


それが、高齢になられた頃には まろやかで深みを感じるような円熟した演奏に変化したように思いました。


闘病後(闘病中)に演奏されたドビュッシー アラベスク1番は、これまでの長い人生の中であらゆることを経験された中村紘子さんのいろいろな想いが感じられて、感動しました。

とても素敵な演奏でした。

 

わたしも、あのような素敵な洗練されたアラベスク1番が弾けるようになればいいなと思い、日々、いろいろなことを考えながら練習を積み重ねていければと思います☆